日本白斑学会会長 山形大学医学部皮膚科学講座教授
会 長 鈴 木 民 夫
本会は、その前身が2015年に日本色素細胞学会の下部組織として白斑研究委員会(仮称)が設置されたことを起源とし、その後、2018年3月に正式に日本白斑学会が片山一朗先生を会長として発足しました。同時に第1回日本白斑学会(JSV)学術大会(第2回EAVAと合同)が大阪で開催され(片山一朗会頭)、以後、会員数や学術大会参加者数を年々増やしながら今日に至っております。本学会が目指す本邦の白斑研究者人口を増やし、活動性を高めるという目標に向かって順調に前進している状態であり、今後さらに継続して発展していくことが重要と考えます。
2025年1月1日より、日本白斑学会会長に就任することとなり、これまで片山一朗先生が担われていた重責を引き継ぐことになりました。白斑は、未だ解明されていない部分が多く、患者さん一人ひとりが日々、様々な悩みや不安と向き合っている疾患です。私自身、これまで色素異常症、特に白斑に関する研究を続けてまいりましたが、その中で感じるのは、臨床・研究・教育のすべてが重要であり、これらが有機的に連携することで初めて真の治療とサポートが可能になるということです。
常に臨床・患者さんを意識することが本学会の設立時からミッションです。日本白斑学会は、学術的な進歩とともに、患者さんと医療者をつなぐ架け橋でもあります。会長として、以下の3つの目標を掲げ、学会のさらなる発展と患者支援に取り組む所存です。
1. 臨床研究の促進 — 新たな治療法や発症メカニズムの解明を目指し、EAVAをはじめとする国際的な連携も視野に入れた研究環境を整備します。
2. 患者支援の強化 — 白斑患者さんが日常生活で直面する心理的・社会的課題に対するサポート体制を強化します。
3. 若手医師・研究者の育成 — 次世代を担う白斑研究者を積極的に育成します。
白斑治療の未来に向けて、一人でも多くの患者さんに笑顔を届けることができるよう、本学会を挙げて邁進します。皆様のご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。